
No.005SINGLE
平熱
OUT NOW — 2026.09.11
TRACKS
- 平熱03:08
LYRICS
体温計が 三十六度二分 どこにも異常はないらしい
先生は頷いて 僕を教室に返した
なのに手のひらだけが やけに冷たいままで
正常って診断が ひどく遠くに聞こえた
怒れたはずのことに もう何も浮かばない
慣れたって言えばそうだけど
慣れたくなかったはずだろ
平熱 なにも壊れてないよ
そう言い聞かせる声が だんだん平らになる
叫べたあの日の僕は どこに置いてきたんだろう
僕はまだ ちゃんと壊れてるか
言い返す言葉を 飲み込む速度が上がった
上手くなったんじゃない 諦めが早くなっただけ
鏡の中の顔が 誰かに似てきている
あれほど嫌ってた 揃った顔に
痛かった記憶さえ 輪郭がぼやけていく
守るために鈍くなるなら
何を守れているんだろう
平熱 なにも感じないまま
毎日をやり過ごせる 便利な体になった
逃げ出すことも もう思いつかないくらい
僕はまだ ちゃんと僕なのか
夜中に急に 息が浅くなる
理由なんてないのに 涙だけが出る
きっとこれが 僕の熱なんだ
誰にも計れない
平熱 だから大丈夫だって
みんなが安心する この体温が怖い
壊れてないふりだけが 上手くなっていく
熱がないのは 治ったから?
それとも——
作詞・作曲 — FUZOROI